2026年9月8日、ニコンがNikon ZRのファームウェアVer.2.00を開発していると発表しました。新しいカメラが出る話ではなく、今のZRに機能が増えるアップデートです。
発表から2か月近くたちましたが、11月1日の時点ではまだ配信されていません。ZRのダウンロードセンターにある最新は、2026年3月に出たVer.1.11です。
ZRは自分で買って使っています。Ver.2.00はまだ配信前なので、使った感想ではなく、ニコンの発表をZRを使っている側から読んだ整理です。情報は2026年11月1日に確認しました。
Ver.2.00はいつ来る?
まず知りたいのは、いつ使えるようになるかです。ニコンの発表では「2026年内」とだけあって、日にちは出ていません。
11月1日にダウンロードセンターを見ると、ZR用の最新はC:Ver.1.11(2026年3月17日公開)のままでした。配信されたら、この記事に追記します。
H.265でも、REDの色の設定が使える
3つの中でいちばん効いてきそうなのが、H.265でLog3G10とREDWideGamutRGBを選べるようになることです。
ZRには、REDの色を使えるR3D NEという記録形式がすでにあります。12bitのRAWで、ニコンは15ストップ以上の明るさの幅と、色を大きく動かしても崩れにくいことを特長に挙げています。そのぶんファイルは大きく、1TBのカードで撮れるのは6K 60pで約35分です。撮ったままだと色が淡く見えるので、DaVinci Resolveなどの編集ソフトで仕上げるのが前提になります。R3D NEのガイド
H.265は圧縮された動画なので、同じ1TBで5.4K 60pを約330分撮れます。Ver.2.00では、このH.265でもR3D NEと同じLog3G10とREDWideGamutRGBを選べるようになります。ニコンは「軽量なファイルサイズでありながら高いカラーグレーディング耐性」と書いています。
RAWほど重いファイルは扱いたくない。でも、色はREDの設定で作りたい。Ver.2.00で、そういう撮り方が選べるようになります。
自分はふだん、microSDカードにH.265 10bitの5.4K 60pで撮っています。R3D NEなどのRAWは、microSDには記録できないからです(活用ガイド)。H.265のままREDの色の設定が使えるなら、今のカードのまま試せるかもしれません。microSDでも使えるかは、ニコンはまだ書いていないので、配信されたら確かめます。
ただ、H.265がRAWになるわけではありません。同じ色の設定を選べても、どこまで色や明るさを動かせるかは別の話です。そこは配信されてから、同じ場面をR3D NEと撮り比べないと分かりません。2つの形式の違いは、R3D NEとH.265の記事にまとめています。
暗い場所のノイズの消し方を選べる
2つ目は、暗い場所で撮る人に関係する機能です。H.265のLogで撮るとき、高感度ノイズ低減をどのくらい効かせるかを選べるようになります。
ノイズを強く消すと画面はすっきりしますが、細かい質感も一緒に消えやすくなります。弱めれば質感は残りますが、ざらつきも残ります。その加減を、撮りたい雰囲気に合わせて選べる、というのがニコンの説明です。何段階で選べるのか、どのくらい効くのかは、まだ発表されていません。
R3D NEでもフォーカスピーキングが出る
3つ目は、手でピントを合わせる人向けです。フォーカスピーキングは、ピントが合っている輪郭に色を付けて見せる表示です。発表では、R3D NEで撮るときのピーキング表示に対応する、とされています。
AFで撮ることが多いなら、変化は小さいと思います。マニュアルフォーカスのレンズやシネレンズでR3D NEを撮る人には、ピント合わせがかなり楽になるはずです。
| 機能 | 効きそうな人 |
|---|---|
| H.265でLog3G10/REDWideGamutRGB | YouTubeや旅の動画でも色を作り込みたい人。RAWの容量が重い人 |
| H.265 Logの高感度ノイズ低減の調整 | 夜や室内など、暗い場所でH.265のLogを使う人 |
| R3D NEのフォーカスピーキング | R3D NEを、手でピントを合わせるレンズで撮る人 |
Open Gateは、2027年の予定
発表には、Open Gateの話も入っていました。ただ、これはVer.2.00には入っていません。
ZRのセンサーは、写真と同じ横3:縦2の形をしています。今の動画は横長の16:9なので、センサーの上と下を少し使わずに記録しています。Open Gateは、その上下も含めて、センサー全体を記録する機能です。
うれしいのは、あとから縦の動画を切り出すときです。16:9の動画から縦長に切り出すと、高さは動画の高さまでしか使えません。センサー全体を記録しておけば、ZRの写真の大きさで計算すると、高さを約1.2倍使えます。横のYouTube用と縦のショート動画用を、一回の撮影から作りやすくなります。
あわせて対応する予定のデスクイーズ表示は、アナモルフィックレンズ向けの機能です。映画のような横長の映像を撮るためのレンズで、映像を横に縮めて記録するので、それを元の形に戻して画面に映します。
どちらも「2027年中の対応を目指して開発」の段階で、解像度やフレームレート、記録形式はまだ出ていません。
ほかにも、REDのリモート操作アプリ「RED CONTROL」と「RED CONTROL PRO」がZRに対応する予定です。同じ日には、Z CINEMAのシネマレンズ「NIKKOR Z CINEMA T1.9 VV」を50mmから計9本開発していることも発表されました。どちらも、出る時期はまだ発表されていません。シネマレンズの発表
配信されたら試したいこと
Ver.2.00が来たら、ふだんの撮影で次のところを試してみるつもりです。
- H.265のLog3G10が、今のmicroSDカードで撮れるか
- 1分あたりのファイルの大きさが、どのくらい変わるか
- 暗い場所で、高感度ノイズ低減の強さを変えたときの違い
分かったことは、この記事とR3D NEとH.265の記事に追記します。ZRを今から買うかどうかを予定から考える話は、ZRは今から買っていい?に書きました。