Nikon ZRには、これからのファームウェアの予定がいくつか出ています。先に、一枚の図にまとめました。

Nikon ZRのファームウェアの予定2025年10月にZRが発売。2026年3月17日にVer.1.11(11月1日時点の最新)。2026年9月8日にVer.2.00とOpen Gateの開発、シネマレンズ9本の開発を発表。2026年11月1日の時点でVer.2.00は未配信。2026年内にVer.2.00(H.265でLog3G10とREDWideGamutRGB、H.265のLogで高感度ノイズ低減の度合いを選べる、R3D NEでフォーカスピーキング)。2027年中を目標にOpen Gate記録とアナモルフィックのデスクイーズ表示。時期未発表でRED CONTROLからのリモート操作と、NIKKOR Z CINEMA T1.9 VVシリーズ9本。 Nikon ZRのファームウェアの予定 ニコンの発表(2026年9月8日)をもとに、11月1日時点で作図 2025年10月 ZRが発売 2026年3月17日 Ver.1.11(11月1日時点の最新) 2026年9月8日 Ver.2.00とOpen Gateの開発を発表 シネマレンズ9本の開発も発表 今:2026年11月1日 Ver.2.00は、まだ配信されていない 2026年内(予定):Ver.2.00 ・H.265でLog3G10 / REDWideGamutRGB ・H.265のLogで、高感度NRの強さを選べる ・R3D NEでフォーカスピーキング 2027年中(目標) ・Open Gate記録 ・アナモルフィックレンズのデスクイーズ表示 時期は未発表 ・RED CONTROL / PROからリモート操作 ・NIKKOR Z CINEMA T1.9 VV(50mmから計9本) 出典:ニコンの報道資料(2026年9月8日)、ZRのダウンロードセンター(11月1日確認) 予定は変わることがあります
ZRの発売から、Ver.2.00、2027年のOpen Gateまでの予定。ニコンの発表をもとに、11月1日時点で作図しました。予定は変わることがあります。

2026年内にVer.2.00、2027年中にOpen Gate。買ったあとに機能が増えていくのは、これから買う人にとっても魅力です。ただ、予定の中には、中身まで決まっているものと、まだ「目指している」段階のものが混ざっています。そこを分けて、今から買う判断にどう使うかを考えます。

ZRは自分で買って使っています。ほかのカメラと撮り比べた記事ではありません。予定はニコンの発表(2026年9月8日)をもとに、11月1日に確認しました。

決まっていることと、まだ分からないこと

予定を並べると、中身の詳しさにかなり差があります。

予定時期中身
Ver.2.00:H.265でLog3G10/REDWideGamutRGB2026年内発表済み
Ver.2.00:H.265 Logの高感度ノイズ低減の調整2026年内発表済み(何段階かは未発表)
Ver.2.00:R3D NEのフォーカスピーキング2026年内発表済み
Open Gate記録2027年中が目標解像度・フレームレート・記録形式は未発表
アナモルフィックのデスクイーズ表示2027年中が目標詳しい中身は未発表
RED CONTROL/PROからのリモート操作未発表REDのアプリの更新で対応予定
NIKKOR Z CINEMA T1.9 VV(計9本)未発表50mmからの開発発表のみ

出典:ニコン・ZR用ファームウェアVer.2.00の開発(2026年9月8日)、シネマレンズの開発(同日)、ZRのダウンロードセンター(11月1日確認。最新はVer.1.11)

Ver.2.00は、買う理由に入れていい

中身が決まっているVer.2.00は、買う理由に入れていいと思います。なかでも大きいのが、H.265でREDの色の設定(Log3G10/REDWideGamutRGB)が使えるようになることです。

ZRのRAWのR3D NEは、色を大きく作り込める代わりに、1TBのカードで約35分しか撮れません。H.265なら、同じ1TBで約330分です(設定が違うので画質の比較ではありません)。Ver.2.00で、軽いH.265でもREDの色の設定が選べるようになれば、YouTubeや旅の動画でも色を作り込みやすくなります。くわしくはR3D NEとH.265の記事とVer.2.00の記事にまとめました。

ただ、「2026年内」の予定で、11月1日の時点ではまだ来ていません。今日すぐ使える機能ではないことは、頭に入れておきたいところです。

Open Gateが目当てなら、待ってもいい

逆に、Open Gateがいちばんの目当てなら、詳細が出るまで待ってもいいと思います。

ZRのセンサーは、写真と同じ横3:縦2の形をしています。今の動画は横長の16:9なので、センサーの上と下を少し使わずに記録しています。Open Gateは、その上下も含めて、センサー全体を記録する機能です。

うれしいのは、あとから縦の動画を切り出すときです。16:9の動画から縦長に切り出すと、高さは動画の高さまでしか使えません。センサー全体を記録しておけば、ZRの写真の大きさで計算すると、高さを約1.2倍使えます。横のYouTube用と縦のショート動画用を、一回の撮影から作りやすくなります。

Open Gateで、縦の動画に切り出せる範囲が広がる左は今の16:9の動画。センサー全体(3:2)のうち上下を使わずに記録し、縦の動画に切り出せるのは1914×3402ピクセルの範囲。右はOpen Gateでセンサー全体を記録した場合の例で、縦に切り出せる範囲は2268×4032ピクセルになり、高さが約1.2倍になる。ZRのOpen Gateの解像度は未発表。 Open Gateで、何が変わる? センサー全体を記録した場合の例(ZRの詳しい仕様は未発表) 今の動画(16:9) Open Gate(3:2) 縦に切り出せる範囲1914×3402 縦に切り出せる範囲2268×4032(高さ約1.2倍) 記録される範囲 縦の動画に切り出す範囲 センサー全体 ZRの写真の大きさ(6048×4032)と6K動画(6048×3402)から作図した例です 実際のOpen Gateの解像度やフレームレートは、まだ発表されていません
今の16:9の動画と、センサー全体を記録した場合とで、縦の動画に切り出せる範囲を比べた例。ZRのOpen Gateの解像度は、まだ発表されていません。

ただ、発表されているのは「2027年中の対応を目指して開発」まで。解像度、フレームレート、記録形式、熱で止まらずに撮れる時間は、まだ分かりません。

仕事や作品で、今すぐ特定の条件のOpen Gateが要るなら、今それができるカメラを選ぶほうが確実です。将来のファームウェアは、今必要な機能の代わりにはなりません。

写真が中心なら、予定は気にしなくていい

今回の予定は、Ver.2.00もOpen Gateも、すべて動画の機能です。写真が中心なら、この予定で判断を変える必要はありません。

写真の面からZRを見るなら、画素数が足りるかのほうが大事です。そこはZRの画素数の記事で、人の目が見分けられる細かさから計算しました。

買う前に確かめる順番

予定に振り回されないように、自分なら次の順番で考えます。

  1. 今のZRで、撮りたい物が撮れるか
  2. 記録形式、カード、レンズ、編集の環境まで含めて、ふだん使いで困らないか
  3. Ver.2.00の3つの機能が、自分の撮り方に効くか
  4. Open Gateなど2027年の予定は、来たらうれしいおまけとして見る

この順番なら、予定が遅れたり中身が変わったりしても、買った判断は崩れません。

自分がZRを選んだ理由

自分がZRを選んだのは、写真も動画も、できるだけきれいに残したかったからです。人の目から考えると写真は2450万画素で足りて、動画は6KのRAWを本体に残せる。比べた5機種の中では、それができるいちばん安いボディーでした。ZRの画素数の記事

傾いた夕日を背に、踏切と自転車、木造の家並みが影になる
2026年8月、奈良でZRを使って撮った夕方の踏切。

今も写真と動画の両方で使っていて、淡路島のNook The Wharfの記事の写真もZRで撮りました。

大きな緑のハスの葉の間に咲く淡い桃色のハスの花
ZRで撮ったハス。
青空と白い雲の下に山並みと田園風景が広がる
ZRで撮った山並みと田んぼ。
葉のついた枝越しに赤い提灯が並ぶ
ZRで撮った提灯。

参考資料