卓上CNCを予約してから、性能と同じくらい気になってきたのが「家に来てからのこと」です。

3Dプリンターでは「買う前に確認すること」の記事がたくさんあるのに、卓上CNCではあまり見かけません。そこで、自分がToolDance X1を予約したときに確かめたことを、6つにまとめました。

紹介している機械はどれも未所有・未使用です。2026年10月5日までに確認した公式ページと、これまでの記事の調査に基づく考察で、数値は公表値です。

6つのチェック項目

先に全体を並べておきます。順番に、機種ごとの数字を見ていきます。

項目見るところ
① 置き場所重さ・大きさ、台、搬入の経路
② 電源100V対応、消費電力の合計
③ 音削っているときの音と、測った条件
④ 切りくず集じん機、冷却の方式、片付け
⑤ 総額本体以外の装備、送料、消費税
⑥ 保証期間、対象になる買い方、送り返し方

① 置き場所:17kgから100kgまで

見るところ: 本体の重さと大きさ、置く台、玄関から置き場所までの経路。

まず、そもそも家に入るかです。公表されている重さを並べると、機種によって6倍近く違いました。

卓上CNCの重さ公表値の重さを横棒で比べた図。Makera Z1 約17kg、Carvera Air 約30kg、TwoTrees ED1 38kg、Carvera 約50kg、NestWorks C500 約95kg、ToolDance X1 公称100kg。X1はオレンジ。 卓上CNCの重さ 公表値の本体重量(梱包は含まない) Makera Z1Carvera AirTwoTrees ED1CarveraNestWorks C500ToolDance X1 約17kg約30kg38kg約50kg約95kg100kg 各社の公式仕様(2026年10月5日確認)から作図 / 棒の長さは重さに比例
各社の公式仕様の本体重量。オレンジは自分が予約しているX1。

大きさ(幅×奥行き×高さ)が公表されているのは次の4機種です。

  • Makera Z1:350×470×450mm
  • Carvera Air:500×450×450mm(梱包すると約50kg)
  • Carvera:580×520×540mm
  • ToolDance X1:750×625×772mm

出典:Makera・機種比較、ToolDance X1の仕様、ED1・C500の記事で引いた公式資料。

扉を開けたり手入れをしたりする余白も要るので、台は本体より一回り大きく考えます。重い機種は、梱包のまま玄関を通るか、運ぶ人手や業者を先に決めておきたいところです。

② 電源:2口合わせて1500W

見るところ: 日本の100Vに対応しているか、機械全体の最大消費電力、一緒に使う機器との合計。

置き場所が決まったら、次はコンセントです。

  • Makera Z1:最大300W
  • Carvera Air:100〜120V/200〜240V、最大400W
  • Carvera:最大400W
  • ToolDance X1:100〜240V。全体の消費電力は公表なし(主軸は1.5kW)
  • ED1・C500:全体の消費電力は公表なし(主軸はED1が600W、C500が800W)

NITEによると、家庭の2口コンセントは2口合わせて1500Wまでです。機械と集じん機やコンプレッサーを同じコンセントから取るなら、足して考えます。足りなければ、回路の増設は電気工事業者に相談します。NITE・電源プラグ・電源コード・コンセントの事故

③ 音:X1とZ1は数字を公表

見るところ: 削っているときの音と、どの距離・条件で測ったか。

電源の次に、家族や近所への影響として気になるのが音です。公式に数字を出していたのは2機種でした。

  • ToolDance X1 50cmの距離で、標準モード70dBA未満、静音モード65dBA未満。アルミを実際に削りながら測った値で、刃の径・回転数・送りまで書かれています。
  • Makera Z1 動作音は約70デシベル。刃と材料で少し変わる、とあります。

出典:ToolDance X1の仕様、Makera Z1のFAQ。ほかの機種は、デシベルの数字が見つかりませんでした。

X1の数字は、削っている条件と距離が書かれているのがありがたいところです。自分は3DプリンターのA1 miniでも振動が気になることがあるので(家庭用CNCの選び方)、床や台への振動と、集じん機の音も別に考えます。

④ 切りくず:集じん機は別売りが多い

見るところ: 集じん機が付いているか、冷却の方式、液やミストの片付け。

音と同じくらい、家では片付けが大事です。

機種切りくず・粉冷却
Z1下へ排出。集じん機を推奨(Lite 399ドル)主軸のエア吹き付け
Carvera Air外付けの集じん機が必要(599ドル)コンプレッサーをつなげる
Carvera集じん機を内蔵コンプレッサーをつなげる
ED1集じん機はオプション公式で確認できず
C500囲いありMQL(少量の潤滑剤を噴霧)
X1囲いあり。集じんと切りくず処理の機能標準はエア吹き付け。液を流すフラッドはオプション

出典:Makera・機種比較、Makera・集じん機、ToolDance X1と仕様、ED1・C500の記事で引いた公式資料。

囲いがあっても、切りくずや液がなくなるわけではありません。液を使うならタンクの手入れとミストへの対策、金属の粉を吸うなら木の粉とは違う注意が要ります。説明書の指示どおりに準備します。

⑤ 総額:本体の値段だけでは足りない

見るところ: 本体のほかに要る装備と、送料・関税・消費税。

ここまでの準備を足すと、本体以外のお金も見えてきます。Carvera Airに集じん機と刃のセットを足した例です(10月5日の価格、1ドル150円で計算)。

項目金額の目安
本体(セール価格)2,299ドル(約34.5万円)
サイクロン集じん機599ドル(約9万円)
刃のセット(26本)159ドル(約2.4万円)
消費税約2.75万円
送料・関税・手数料注文画面と配送時に確認
合計約48.6万円+送料など

消費税は、個人が自分で使うために輸入する場合「海外の小売価格×0.6」の10%です。3点で3,057ドル(約45.9万円)×0.6×10%=約2.75万円。CNC本体の関税は無税の区分ですが、集じん機や刃は品目で変わります。税関・カスタムスアンサー1111/Carvera Airの記事

ほかにも、材料を押さえる道具(Makeraの薄型バイスは99ドル)、測る道具、ソフトの費用がかかることがあります。

⑥ 保証:どこで買うかで対象が変わる

見るところ: 保証の期間、対象になる買い方、壊れたときの送り返し方。

最後は、壊れたときのことです。

会社期間条件
Makera受け取りから1年公式か認定販売店で購入。消耗品は対象外
TwoTrees主な部品は1年、一部は3か月公式か認定販売店で購入。返送は元の箱で
ToolDance今後発表2026年9月20日のメーカー回答
NestWorks確認できず—

出典:Makera・保証、TwoTrees・保証。TwoTreesの3か月の部品には、ブラシのないCNCの主軸も含まれます。

Amazonなどで買うときは、出品者が公式か認定販売店かを先に確かめます。届いたら、修理で送り返すときのために元の箱を取っておくのも大事そうです。

自分のチェックリスト

最後に、自分のX1で残っていることです。メーカーからは、日本への発送はDDP(関税や税金を売り手が負担する条件)と回答をもらっています(2026年9月20日)。

  • ☐ 送料と、100kgの本体を置き場所まで運ぶ方法
  • ☐ 保証の期間と、日本から修理に出すときの送り方
  • ☐ 置く台の耐荷重と、使うコンセントの容量

分かったら、この記事とX1の記事に追記します。

更新履歴

  • 2026-10-05:初版。各社の公式ページ(重さ・大きさ・電源・音・集じん・保証)、Makeraの付属品の価格、税関の資料を確認。