最近、卓上CNCが本当に欲しいです。

まず作りたいのは、金属のキーキャップ。アルミもいいけど、やっぱりチタンで作ってみたい! その次はキーボードのプレート。最終的にはスイッチの機構にも手を入れて、できるだけ金属でキーボードを作りたいと思っています。

時計も作りたいので、時計用の精密旋盤まで探しています。まだ機械を買えていないのに、作りたいものは結構あるんですよね。

自分が欲しいのは、金属が削れて、工具交換や位置合わせの手間も減らせるCNCです。今の本命はNestWorks C500。 調べていると、実際に時計の部品やキーキャップを作っている人もいて、ますます欲しくなりました。今回は、その話です。

キーボードを自作したら、今度は加工機が欲しくなった

以前、キーボードを自作しようと思い、基板を買って側面を檜で作りました。静電容量無接点方式で、見た目も自分好みにしたかったんです。

ただ、木工が下手すぎた!

作りたいものはあるのに、自分の加工が追いつかない。高専の頃から何か作りたい気持ちは変わっていないので、ここでも「もっとちゃんと加工できる機械が欲しいなあ」となりました。

3Dプリンタも持っています。でも、自分の場合は、まだモックアップの感覚が強いです。形を確かめるにはいいけれど、金属で欲しかったものを樹脂で作っても、そこで完成とは思えない。積層痕も気になります。

これは樹脂が悪いという話ではなく、自分が欲しいものでは、素材も変えたくないんですよね。

やっぱり金属がいい。それも、できればチタンがいい!

手作業だけで狙った形にするのは難しい。樹脂に置き換えても満足できない。そうなると、CNCが気になって仕方ないです。

ここで調べているのは、設計した形に合わせて刃物を動かし、材料を削っていく卓上CNCです。では、実際にどんなものを作っている人がいるのか。まず見てほしいのが、次のキーキャップです。

木からキーキャップを作っている人がいた

こちらは、AdafruitのRuiz Brothersによる木製キーキャップ。Bantam Toolsの卓上CNCを使った制作で、設計データや加工工程まで公開されています。1

木から削ったキーキャップ。裏側の取り付け部と、実際にキーボードに付けた状態
上面だけでなく、裏側の取り付け部分まで削ってあります。 写真:Ruiz Brothers/Adafruit「projects_top-keycaps-done.jpg」。出典CC BY-SA 3.0。トリミング・色調変更・文字の重ね合わせはしていません。

写真の裏側も見てほしいです。ちゃんとスイッチにはめる部分まで作ってあるんですよね。自分が檜の加工に苦戦したあとだと、余計に気になります。

しかも、一個だけではなく、そろえて作ってある。自分もやりたいのはこれです! 最初の一個で形を調整して、気に入ったら一台分作りたい。

この作例は木製で、自分が目指すチタンとは加工条件が違います。ただ、「好きな形を設計して、そろえて作る」という使い方が、かなり近いです。

作り方を見ると、裏側を加工してから、専用の固定具に載せて表側を削っています。完成品だけでなく、どう作ったかまで見られるのがいい。ここは動画も面白いです。1

時計の文字盤も、自分で削れるんだ

もう一つ気になったのが、Red 5 Watch Worksの文字盤です。Makeraのユーザー紹介では、Carvera Airで文字盤や針、ムーブメントを収めるスペーサーなどを作っています。2

Carvera Airによる真鍮文字盤の加工例。材料の固定状態と切削面を示すメーカー掲載写真
引用:Makera掲載、Red 5 Watch Worksの文字盤加工。文字盤を切削する工程を示すため掲載しています。完成時計にはレーザー加工なども併用されています。 出典・原図。筆者の実機写真ではありません。

リンク先の細かい模様が気になります。文字盤の形を切り出すだけでなく、表面の模様まで自分で作る。写真を見ると、自分ならどんな文字盤にするか考えてしまいます。

制作では、CNCとファイバーレーザーを使い分け、金属を削る前に3Dプリンタで試作することもあるそうです。CNCだけですべてを作った事例ではありませんが、道具を組み合わせて自分の時計にしているところも面白いです。2

自分は、機構で動く時計が好きです。あれだけ小さい部品を組み合わせて動くのは、ロマンの塊だと思っています。

最終的には中身まで作ってみたい。ただ、CNC一台を買えば時計が丸ごと完成する、というつもりではありません。時計用の精密旋盤も探しているのは、そのためです。まず文字盤や外から見える部品を作ってみるのも、かなりやりたい!

好きなのは、材料から形が出てくるところ

自分が加工動画で一番好きなのは、機械が動いて、材料から部品の形が出てくるところです。最後の仕上げで表面がきれいになっていくところも好きです。

しかも、同じ形の部品をそろえて作れる。キーキャップを一個ずつ手で削るのとは、やりたいことが違うんですよね。自分で設計した部品がいくつも並ぶところまで、やってみたいです。

一方で、高専で旋盤やフライスを使っていたとき、切りくずと切削油は結構嫌でした。汚れるし、危ないし、掃除も面倒。工具を替えて、また位置を合わせる作業も、毎回全部手でやりたいわけではありません。

だから、工具を自動で替えるATC(自動工具交換)と、自動測定、それから囲いが欲しい。この辺りを楽にできるなら、自分はお金を出したいです!

今の本命はC500。欲しかった機能がまとまっている

C500のメーカー公表仕様には、ATC、自動測定、囲い、少量の潤滑剤を霧状に送るMQLがあり、チタン合金加工も掲げています。自分が高専で面倒に感じたところを減らしながら、金属部品を作る。その構成として気になっています。3

ただ、自分のチタン部品を加工できるか、日本向けの電源がどうなるかは、まだ確認が必要です。欲しい気持ちと、そのまま注文できるかは分けています。

ToolDance X1も気になります。必要な構成と条件がそろったら、もう一回ちゃんと比較したい。この辺りは、C500を中心にした機種比較にまとめました。

ただ、欲しい機能の名前が並んでいても、何が楽になって、何を自分で確認するのかまでは分かりません。次の選び方の記事では、高専で面倒だった作業と機械の仕組みを結びつけて整理します。

自動化といっても、加工中に放置して出かけていいという話ではありません。加工条件や固定、仕上がりの測定は必要です。自分が減らしたいのは、繰り返す手作業のほうです。4

まずは、チタンのキーキャップを作りたい!

キーキャップを作って、形を直して、一台分そろえる。その次はプレート。時計も作りたいので、たぶん途中で別の部品にも手を出すと思います。

高くてもCNCが欲しいのは、そのためです。何か一個を安く手に入れたいだけではなく、作りたいものがいくつもある。しかも、自分の場合は金属で作れないと、結局また気になるんですよね。

チタンを削って、自分が描いた形に仕上がったところは、絶対に見たいです!

まだ購入前ですが、実際に作っている人を見ると、調べるだけでは終わりたくなくなります。まずはキーキャップ。ここは諦めずに、機械を選びたいと思っています。

出典

Footnotes

  1. Ruiz Brothers/Adafruit — CNC Milling Wooden Keycaps。制作者による制作記録。使用機械、CADデータ、固定具、表裏の加工工程を確認。 2

  2. Makera — How Red 5 Watch Works Creates Custom Watch Dials with Carvera Air。メーカー掲載のユーザー事例。文字盤・針などの制作と他の機器との使い分けを確認。 2

  3. NestWorks — C500公式製品情報。ATC、測定、MQL、メーカーによる材料対応の公表。2026年9月8日確認。

  4. Haas — Mill Operator’s Manual / Safety。自動運転できる機械でも、加工工程の無監視運転が安全とは限らないことを説明。実際の運用では購入機種の説明書に従う。